僕は見ていた : 久々にルービックキューブ
久々にルービックキューブ
久しぶりにルービックキューブを完成させました。恐らく学生のとき以来です。
僕がルービックキューブに初めて触れたのは小学校 4 年生の頃だったような気がします。しかしウィキペディアを見ても Wikipedia を見ても 1980 年がおもちゃとしてのルービックキューブの始まりのようです。でも初めてルービックキューブを完成させたときの記憶は鮮明に残っています。それはこうです。
そのとき僕は風邪をひいて何日も学校を休んでいました。なかなか熱が下がり切らなかったのです。高熱が出ていたときはともかく高熱というほどでもなくなってくるとベッドで寝ていても暇で暇でしょうがありません。かといって起きるとすぐに熱が上がるので起きるわけにもいきません。読みたい本も読んでしまいましたし、本ばかり読むのも嫌になってきました。それでやり始めたのがルービックキューブです。
もともと家にルービックキューブがあって、ちゃかちゃか遊んだことはありました。そのときに感じていたのは各面の四隅にある八つのキューブを揃えるのが困難なことでした。だから風邪で寝ながらその攻略法を考えることにしました。隅を揃えるためには隅を動かす操作をしなければならないのは当然です。しかし、基準になるキューブ、すなわちこれは固定して考えるというキューブが無ければ操作の結果を知るのは大変です。それ以前に各面の真ん中にある六個のキューブが全体の基準になり得ることに気付いていました。だからその六個のキューブとの位置関係と方向が変わらない隅のキューブを決めた上で隅が動く操作を考えました。
ところがその操作の結果を把握するのが大変です。記憶だけでこれとあれがここにきて方向はこうなってというのを把握するのが難しいのです。七個のキューブの方向だけでも二十一通りもあるのですから。21通りなんて嘘です。もっともっと死ぬほどあります。しばらくがちゃがちゃやって記憶だけでやるのは諦めて紙と鉛筆を持ち出しました。枕元に最初の状態と操作後の状態を書き留め、それを比較することで変化の量が少なく位置や方向を操作しやすい操作パターンを探しました。
そうやって隅を揃えるパターンの他に幾つかの操作パターンを見つけ出しルービックキューブを完成させられるようになったのでした。
そのとき寝ていたベッドは兄と二人で使っていた二階建てのベッドです。そのベッドは関西に引っ越すまで使っていました。そして関西に引っ越したのは六年生になる直前でした。ですから 1978 年 4 月よりも前なのは確実です。
さて、一年くらい前でしょうか。妻が突然ルービックキューブをやりたいと言い出して、どこかのおもちゃ屋さんで買ってきました。聞くと一度も完成させたことは無いといいます。どれどれ僕がやって見せてあげようと鼻息粗く崩したルービックキューブをがちゃがちゃやり始めました。でも最後の詰めに使うパターンがどうしても思い出せないのです。三十分くらい格闘して疲れてきてしまいました。忘れちゃったしもう疲れたとか言ってほっぽりなげてしまいました。
その後数日したら、ルービックキューブに付いてきた攻略法解説の紙を見ながら妻と娘がルービックキューブを完成させました。僕が仕事をしているところへ娘が得意そうに持ってきパパもやれと言います。でもパパは忙しいんだよと言いながらそのうちねと誤摩化してきました。そうこうしているうちに妻と娘ちゃんのルービックキューブの流行も終わっていたようでした。
でも復活したのです。娘ちゃんが風邪で土曜日一歩も外で遊べないので暇を持て余していました。そこで見つけたのが静かに遊べるルービックキューブです。白一面を揃えて自慢げに僕のところに持ってきました。小学校二年生で自力でやったのなら凄いなあと思い誉めまくりました。そこで更に隅のキューブを揃えてあげて「あとはママと一緒にやってごらん」と言ってルービックキューブを返しました。
昨日インストールした Parallels Desktop for Mac の新バージョンを使って、今日は朝から遊んでいました。元々 Parallels でインストールしてあった Fedora Core 6 を、最近リリースされた Fedora Core 7 でアップデートし始めました。さすがに OS そのもののアップデートとなると時間がかかります。t0mori さんがレポートしてくれた clamav-update のバグフィックス版もリリースしました。Web の巡回も一通り終えてしまいました。さすがにやることがなくなってきました。
それで居間にいくとルービックキューブが置いてありました。これは僕に挑戦しているに違いありません。受けて立つことにしました。
まずは白面を揃えます。もちろん白面だけが完成すればよいのではなくその四辺の側面も揃えます。そして底面の四隅も揃えます。ここまでは前回もできました。そして十分くらいがちゃがちゃしているうちにそれ以外のキューブを操作する方法も思い出してきました。そうして白面と青面の両方を揃えました。
そして残る側面の四つのキューブの位置までなんとなく合わせたところで、娘ちゃんに
僕「後少しだよ」
と言って見せるとパパ凄いと騒ぎ始めました。そして妻と二人で「管理人さん」の真似をして
妻娘「頑張ってくださいね!」
と目をキラキラさせて言います。もうこうなったらやるしかないでしょ。
何しろ詰めの操作を忘れていたのでここからが難しかったです。それまで費やした二十分と同じくらいの時間をかけ、考え方の基本をなぞりながらパターンを再発明していきました。そうしてようやく完成。横で遊んでいる娘ちゃんに
僕「これあげる」
と言って渡すと
娘「すごおい! パパ頭がぐるぐる回るんだぁ。」
とびっくりしています。それを一メートルくらい離れたところで新聞を読んでいた妻が聞きつけました。
妻「パパ凄いねえ。娘ちゃんそれしばらく飾っときな。」
そう言いながら新聞から一つも目を離さないのでした。
く、くっそう。男なんてこんなもんなんだよ、へんっだ。今日は地震も雷もあったから親父じゃ足りないってか。火でもつけたろか。
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